転職の際の履歴書って、どう書けばいいの?
転職歴が多いと書類選考が通らなくなりそう・・・
新卒の時の履歴書とどう違うの?
転職の際、履歴書は「転職ツール」として大切なもの。
今回の記事では、転職のための履歴書を書くにあたっての「人事目線での履歴書作成ポイントとテクニック」、私が自分の転職の際に使ったいくつかの「履歴書記入のコツ」などもご紹介します。
久しぶりに履歴書を書くあなたや、今回転職を考えて履歴書を書こうとしているあなたにも、この記事をきっかけに履歴書が書きたくなって頂けると嬉しいです!
履歴書って久しぶり?
日本で「履歴書」と言えばどこでもこの形↑がほとんどですね。上記は市販の履歴書の一般的なフォーマットとなります。
日本の企業のほとんどはこの形式に慣れているため、変にアレンジされたものだと企業によっては「ハネられて」しまうこともあるため、万が一のことを考えて現状はこの形を踏襲したほうがよさそうです。
応募先から特に指定がない場合は、フォーマットとサイズ(B4)が市販履歴書と同じであれば特に問題はないと思います。私はWordで市販の履歴書と似た形を作って、それをずっとアップデートしています。
ただ、以下なら全文手書きをおススメします。
もし職歴がかなり多い場合は、自作したほうが「職歴の欄」を最大限作ることができるので、おススメです。(←私はこの理由で自作を始めました。)また、美しく自作することで「パソコンスキルもあるようだ」と判断してもらえる場合もあります。
サイズは標準規格を守ろう
履歴書は、応募先から特別な指定がない限り、市販の履歴書同様の一般的な「B5×2面のB4」サイズが望ましいようです。
たまに大きめのA3(A4×2面)で送られてきたものもありましたが、サイズが合わないだけで「内容を見ず書類選考終了」となる場合も、実は過去に見ました。
「たかがサイズ、されどサイズ!」 規定とサイズ違いの履歴書を出してくる方は、「協調性がない」人物だと思われてしまう場合もあるようです。企業として欲しい人材は「最低限の会社のルールをきちんと守れる、個性あふれる有能な人」なので、履歴書サイズで個性を表現するよりも、内容で個性を表現したほうが賢明です。 私の大昔の上司(日本人)は、「このサイズは保管に邪魔だから採用しない(採用ファイルの他の社員から飛び出す)」「自己アピールがちょっと別方向(うちの会社の中でうまくいくとは思えない)」という理由を挙げていました。実は後日、確かにな~と納得ができる例が有りました。
人事は採用職種やポジションにもよりますが、「採用業務」が始まると、かなりのタイトなスケジュールで多くの人と面接し採用判定をしなければならない状況が多々あります。
その作業上で手間がかかる要因(サイズが違って扱いが面倒・字が判読不能、など)があると、それだけで不利(横によけられたり、見落とされたり)になってしまう可能性もあるんです。
写真は「証明写真仕様」で、口角が上がったものを
証明写真仕様の写真は必ず貼ってください。別に写真館で加工する必要はないですが、きちんとした服装(胸まででOK)で、普段の表情で写ったものを選べば、証明写真機で撮った簡易のものでも十分です。
できればなのですが男女同様に、普段の表情でも、口角がちょっとだけ上がったものだと、前向きで明るそうに見えます。写真を撮る前にすこしだけ注意してみてください。
履歴書の写真は、書類選考を通すうえでかなり大事です。美男美女かそうでないかは特に問題ではなく、「うちの会社っぽいか?」もしくは、「いい風を吹き込んでくれそうな人か?」という観点で印象見ることもあります。
男性で「口を真一文字に絞めて男らしく」写っている方もいますが、企業によっては「柔軟な個性」を求めている場合もあるので、実は業種や職種、企業の雰囲気で写真もパターン傾向があるので、それを把握するだけで書類選考通過の確率も上がる可能性もあります。
企業の雰囲気は、その会社のHPや会社概要の写真などを見ると何となくつかめますよ。 個人的には、大抵の「写真映りの悪い方」は実物のほうが素敵で「もったいないな~」ということが多かったですね。(笑)
ちなみに、たとえそれっぽくてもスナップ写真からの切り抜きは絶対止めたほうが無難です。たとえ美人に写っていても、ルーズでだらしない印象を与えてしまうからです。
「フリガナ下」の名前を書く欄でアピール?
もし履歴書をパソコンで作ってプリントアウトするのなら、名前の部分だけ自筆にしてみてください。
履歴書を見た時に、プリントアウトは読みやすくキレイなのですが「どんな文字を書く人なんだろう?」という事もやはり気になるものです。
実は以前、名前の部分だけ自筆で書かれている履歴書を拝見して「ああ、この方は履歴書を見る人の気持ちが分かっているな~」と大変感心しました。(もちろん、面接にお出で頂きました。)
そして私自身も、以後の履歴書は「名前の部分だけは自筆」で書くことにしています!
もちろん、書く前には何度か練習しておいて手を慣らし、キレイに書くようにしています。(最近は字を書く機会が減っているので…) そして私のオススメの筆記具は「万年筆」。プリントアウトの素っ気ない履歴書に、万年筆で書くと濃淡が出てちょっと上質で心がこもったようにも見えるのです。実は面接の際に「細やかな気遣いの出来る方なんですね」とすごく褒められたこともあるんですよ~。(でも、本当の私はガサツで粗忽者なのは内緒です。。。)
履歴書を書く時に迷うこと
応募する時に気になってしまうこと・迷うことは多々あると思います。
でも意外に気にすべきところが、応募者側と採用側で違っていることがあったりします。
「一身上の都合により」が並んで不安な場合
転職が多い場合、「一身上の都合により」がかなり並んでしまう場合があります。(私です。)要は、自己都合で退職した、ということが多いということですね。
でも、これを不安に思うことはありません。懲戒免職などでない限りは、特に問題ないです。
この「一身上の都合」の理由説明さえしっかりできれば、自己都合で辞めた回数は意外に問題ないです。この理由説明は職務経歴書で十分カバーできるので安心してください。
転職回数が多くて「職歴」が書ききれない場合
自作のフォーマットでも職歴が書ききれない場合があると思います。
例えば、私のように転職を10回以上しちゃった方など・・・!
その場合は、ご存知だとは思いますが、学歴部分で調節できます!小中学校などは省いてもOK。また、1年以内で辞めている職歴は潔く省きましょう。
また、派遣社員などで複数の企業に短期間ずつ勤務した場合は、「派遣社員として勤務(〇〇、〇○、…など)」のような感じで1行内に入れてしまうのも手です。
職歴や学歴の書き方で大事なのは、「いかに今志望する職種寄りにできるか」です。正社員経験が少なくても、実は派遣で経験がある職種などを「今後、キャリアの主軸にしたい」と思っているなら、正社員勤務の有無よりも、その部分が目立つ書き方をすべきです。
ただ、虚偽の記載は絶対にしてはいけません。意外に、びっくりするほどすぐバレます。
志望の職種に自分の経歴が合っていない場合
「この仕事に応募したいけど、自分の今までの経歴がこの職種と全く違う…」という場合もあると思います。
でも「資格や免許が必須な職種」を除けばと、どんな仕事でも「初めてのチャレンジ」でも採用してくれる可能性はあります。
要はその職種に対して「どのように取り組んでいきたいか」をまず履歴書で表現できれば、面接してくれる可能性は広がります。
また、これまでやってきた職種の中で「今回の志望職種に関連しそうなこと」を探しだして、それをアピールすることで熱意を伝える、ということも出来ます。
例えば、私はコールセンターでバイトをしたり派遣で働いたりしていました。 正社員の事務職を探していた際、「電話応対はプロ」を強調したところ「経理事務員」で採用してもらえました。 その会社の事務職では意外に電話対応も重要とのことで、「経理未経験」にも関わらず採用。 採用後は「電話対応がすごく良くなりましたね!」と社長がクライアントから言われたそうで、実は半年後に昇給してもらえました。(笑)
履歴書の右側の欄を制する者は「転職を制す!?」
通常、履歴書は「学歴」・「職歴」がメインだと考えますし、確かに採用側はそちらを中心に見ます。
でも、実は右側部分こそ「学歴」や「職歴」の足りなさを挽回できる部分でもあるのです。
右側を上手に活かせば、実は「学歴」や「職歴」では出せないあなたの個性を表現できて、更に履歴書を読む人事の目に留まるきっかけを作る可能性を秘めているのです。
「健康欄」の活用例
例えばオフィスの雰囲気をよくしたいと考えている企業は、この元気度は意外に良いアピールになります。また、バイトやパートの求人などで「元気な人を求めている」「週〇日以上確実に来れる方」というような場合は、この健康欄でアピールするのも手です。
通常は「良好」と書いて終了する場合がありますが、その後に「前職では皆勤賞を取りました」「学生時代の運動部仕込みの体力あり」など一言添えてみるのも「元気アピール」になります。
もちろんオフィシャルな履歴書ですので、ふざけすぎない程度にある程度の節度ある表現でアピールしてください。
当然ですが事実を書き、そして書いた以上は有言実行することを目指してください。(笑)
「得意科目」で一歩リード
新卒者のための欄だと思われがちですが、新卒以外でもこの欄を活かすことは可能です。
採用をしていた頃、「得意科目:国語。漢字の間違いや誤字脱字を見つけるのも得意。」と書き添えてくれた方がいました。実はとある検査部署のバイト採用だったのですが、すぐ面接にお呼びしました。
応募する職種に必要な能力をきちんと理解してアピールしてくれたことに好感度が上がりました。
「趣味・特技」で個性を出す
ここも応募職種へのアピールポイントだと考えると、いろいろな書き方ができると思います。
志望職種に関連しそうな趣味があったならぜひ強調すべきですし、「応募要項」からその会社のカラーを考え、それに絡ませた「自分の趣味や特技」でアピールすることも可能です。
また「面白いネタ」を目指すのも手ですが、これは履歴書を読む採用担当によるので、余り逸脱したものは逆にマイナスポイントにもなる場合があります。(上記同様、節度ある表現で。)
ちなみに私は「趣味:工作。特技:度胸がある。」と真剣に書いて採用された経験があります。
「資格欄」で自分を表現
書ける資格がない…ということで心配する必要はありません。
資格はその志望職種で特に必要がないものであれば、「あれば雑談で話せる」ぐらいのものと考えておきましょう。(もし資格が無ければ、雑談ネタは別のところで用意すればいいのです。笑)
もちろん何か持っていれば、書いておくとあなたの個性の一つになります。
「普通運転免許」や英語などの語学資格、MOS(Word,Excel,Access…)などを持っていれば、どんな職種の時にも汎用性があるのでしっかりと書いたほうがいいです。
ただ、たとえ志望職種と関連していても「余りレベルの低いもの」を書くとマイナスポイントにもなりかねないので、そこは気を付けましょう。
また、志望職種に必要な資格(技能系など)を勉強中だったりチャレンジ中なら、その点はぜひ書くべきです。
意外性のあるものなどあれば、「ちょっと個性的?どんな人かな?」と興味を惹ければ、面接に呼んでもらえる可能性もあるかもですよ!
例えば、おとなしそうなのに危険物取扱者を持ってる、文系なのに理系の面白い資格がある、など「この人はちょっと面白そうだな」というちょっとした印象が残せれば、数ある似たような履歴書の中から、興味を惹き目に留まり、面接に呼ばれる確率が増えるわけです。
「志望動機」こそ最大のポイント
たくさんの履歴書をみてきましたが、実は意外に大事にされていないのがこの部分です。
ココこそ、一番「採用側が読みたい」部分ではあるのですが・・・。
どうして当社を希望したのか?なぜこの職種なのか?うちに来て何がしたいのか?などを一生懸命書いてくれている人は、多少経歴がちょっとボーダーライン上でもその熱意に応えたくなり、とりあえず面接に呼びたくなります。
「将来性を感じて…」「御社に興味を抱き…」といったありきたりの一般的な言葉ではなく、自分の言葉で一生懸命に書いてくれている、という熱意を感じさせることができれば、面接への確率が高くなります。
是非、ココこそ自分の言葉と熱意で押しましょう!
履歴書を「あなたの分身かつ強力な味方」に!
ということで、履歴書についていろいろ説明してみましたが、最近ではこの履歴書の役割が「ES(エントリーシート)の応募用項目」になる場面も増えています。
さすがにネットでは自筆アピールができませんが、書くべき内容はほぼ同じです。
そして、ネット応募した後の面接の際には、履歴書持参が必須ですよね。
その際に、履歴書や職務経歴書を「面接で盛り上がるためのシナリオ」として活用も可能です。
人事も人の子ですから、印象が残ったり好感が持てる人には会いたくなるのが必然です。
数ある他の履歴書の中に埋もれがちなあなたを、書類選考の時に自分の分身となって面接への後押しをしてくれる強い味方に仕立て上げましょう!
今回の記事を参考に、あなたの強い味方となる履歴書を書いて、ぜひ面接チャンスを引き寄せ、最終的には採用までたどり着いていただけると嬉しいです。
また今後、次は「職務経歴書」や「面接」「面接後フォロー」などの実際の転職活動周辺のお話や、更に「深堀りした履歴書情報」などの記事も書きたいと思っています!
最後までお読みいただきましてありがとうございました!
ちなみに、私がたくさんの履歴書を見てきて気になったことも思い出してみました!履歴書を作成する参考にしてみてください!