「転職をしようと思うけど、面接に自信が無い・・・」
転職活動中は、ちょっとしたことも不安に感じるものです。
慣れないことにチャレンジする時は特に。
私もそうでした。。。
こんなに転職をしているということは、私は通常よりもかなりの面接をこなしています。
それでも、怖いものは怖かった!
でも「面接を怖く思う立場」と、その反対の「採用の立場」を経験した事ももとに、今回は私がどのようにその面接恐怖症を克服できたか、そしてその後は面接がむしろ楽しみになったことについて、ちょっと突っ込んで書いてみたいと思います。
この記事を読んだ後は、「あ、そうなんだ~」と面接に対してのハードルが下がったり、よりリラックスして面接に挑めるかもしれませんよ!
ちなみに…面接でした私の失敗例
今では面接などの指導をしている私ですが、実は自分の転職の面接で過去に大きな失敗を何度もしています。。。
今でも真っ先に思い出せるのは、生保を辞めて転職活動していた頃にした失敗です。
当時「圧迫面接」という言葉が出始めた頃で、面接者がなぜか「怒らせようとしているのかな?」という対応が多かった気がしていました。
そういう面接ばかりが重なった時には、心が結構荒みました。(涙)
そんな中で、私はとある大手の事務の仕事に応募し、面接して頂けることになりました。
当時は、とにかく事務職には「おとなしく」にふるまわなくては、と思っていました。そして、とにかく就職したい一心で、すこし媚びた態度でもいいから極力おとなし目で行こう、と自分に言い聞かせて向かいました。
面接担当者は2名、上席者らしい中年男性と若い女性でした。
男性から履歴書に基づいたことを聞かれ、それに落ち着いて答えていました。
でも何かの流れの中で「まあ、女の子だからねえ…」ということを何度も言われました。
ちょっとカチンとくる意味合いで、でした。
私は思いっきりその時、イラッとしたことが表情に出ていたと思います。
そして、とうとうその後は黙ってしまいました。
実はその私の表情を、隣の女性が凄く冷静な表情で見ていたのを覚えています。
面接の帰り道に、「自分を殺してまで仕事をしなければならないんだ…私には今回その覚悟が無かった…」と落ち込みました。
面接で黙り込むのはよくないことですよね。
でも私はその時、自分であれほど言い聞かせて行ったにもかかわらず、できなかった自分にも腹が立ちました。
結果的に、私はその会社に就職しなくてよかったのかもしれません。
でも、私はこの失敗から「自分の感情のコントロールの大事さ」を学びました。
能面になる必要は無かったと今でも思いますが、私が私である以上、きちんとした態度で「一言いっときゃ良かったな~!」という気持ちにもなったからです。
どうせ落ちるなら、後悔しないところまで力を尽くして落ちよう!と心に決めました。
その後、圧迫面接っぽいものには「自分なりに」対応できるようにもなったので、この失敗があったから色々考える機会になったと思っています。
実は、今でも時々、ちょっと苦い記憶としてあの面接を思い出すのです。。。
実は面接はそんなに怖くない
さて、ここからは人事担当だった私の視点から。
面接に行きつくまでには、書類選考(ES・履歴書)などを経て、がほとんどです。
中には「ちょっと来いよ」で呼ばれて採用、と言うケースも稀にあったりしますが。
面接に呼ばれる、ということはその書類選考をまずは通った、という結果です。
そして大概の面接では、その選考で「興味を持ったから」「資格を備えているから」ということで面接に呼ばれます。そして面接で見極めて採用、という流れですよね。
そう、面接に呼ばれた段階で「50%の転職成功の確率を手にした!」ということです。
・・・なので、面接に呼ばれる前までは、特に面接の心配をする必要はないです。(笑)
とにかく、転職活動で注力するのは書類選考に通ることと面接で採用されること。
実はこれまで私が転職相談に乗った多くの人は、書類選考も通っていない段階で「面接が不安…」ということに気を取られ過ぎて、肝心の書類(ES、履歴書、職務経歴書など)の作り込みに身が入らないという方が多かったので、私はいつも「まず、書類を‼」と励ますところからスタートしてました。
書類の作り込みこそ面接に行くためのカギになるので、面接の心配をするぐらいなら書類の作り込みに集中しましょう!
転職の面接で大事なこと
さて書類選考も無事通って、面接に呼ばれる段階になって初めて、面接の心配をしましょう!
転職の面接に大事なこととは?
…実はすごく簡単な3つの事です。
1.時間通りに遅刻せず、面接の場に行くこと。
2.清潔な印象の服装で行くこと。
そして、3.「面接官に履歴書通りのあなたの人間味を知ってもらう」ことです。
既に面接官は、事前の書類であなたの過去の経歴や資格を知っています。
たまに、余りにもの大量の応募があった時は、最低限を見てから改めて面接で詳しく聞かれるという場合もあります。
そういった場合は、その面接官が分かりやすいような「自分のセールスポイント」を言ってあげたり、「自分のキャッチコピー」みたいなものをさりげなく伝えることを心掛けると、注意に残りやすく、面接後も思い出してもらいやすいです。
複数で面接プロジェクトを手掛けるときなどは、面接官と採用決定者が違う場合があります。
その時、書類の覚え書きとして書かれたその人の印象が全て、だったりするのです。
面接官に好印象を与えられれば、多少経験などが足りなくても採用される場合もあります。
これまで面接してきた中で、こちらが聞いたことにスムーズに応えてくるだけではなく、ちょっとした心遣いを感じた時や特徴的なことがあると、印象に残りやすいです。
私がこれまで面接をして印象的だった例を思い出すと… ・「前職では”裁断の田中(仮)”と呼ばれてました」(紙の裁断が凄くうまいらしい)→独特のユーモアセンスで、採用後はチームのムードメーカーになり、仕事でもチームを引っ張っていた。 ・履歴書で応募職種への熱意が凄くリップサービスを疑ったが、面接では落ち着いた印象の中に責任感を感じた→採用後も早々に頭角を現し、その後リーダーを経て課長、多分もっと出世しそう。 ・帰り際に目を見て笑顔で「携帯はいつでも通じるので、お待ちしております!」→思わずすぐ採用の電話をする。細部まで心遣いできる仕事のできる方で、採用した私の社内での株も上がった。 良い人材を採用できると採用した側の評価も上がったので、「この人となら一緒に働いてみたいな」という採用の眼や勘は面接の際にすごく気を付けました。
この面接官の眼や勘に止まるためのコツは、「相手の笑顔を引き出す」ことです。
媚びを売ったり変に装うのではなく、自分のキャラクターのままでできることで。
最終的に候補者でスペックがある程度同じなら、最後はこの印象で選ばれます。
そしてこの時の面接官は、もし採用されて入社した時には、あなたのその社内での最初のキーパーソン(もしくはメンター)候補になってくれる確率が高いのです。
実は面接は新たな出会いのチャンスにできる!?
さて、私は最初の失敗以降もいろいろと失敗していますが、だんだん面接が楽しみになってきました。
それは多く経験した場数から「落ちるときは落ちるから、後悔の無いように面接に挑もう」という吹っ切れた気持ちになったからかもしれません。
実は私が面接を好きになったきっかけがあります。
外資系を辞めた時の転職活動中に、いくつかの面接を受けていました。
そのうちの一つに、とある業界ではかなり世界最大手の企業を受けていたことがあったのです。
その際に、アメリカ本社の人事部との面接で、すごく素敵な女性の人事部長と面接する機会がありました。
その方は人間的にチャーミングな方で、年上ではあったのですが私は「惚れて」しまったのです。
残念ながら、私の希望職種では採用が見送られてしまったのですが、その後その人事部長から個人的にメールが来たのです。
「あなたが今回採用されなかったことに実は驚いている。すごく残念だけれど、日本支社の別の職種があるから是非応募してほしい。」と連絡をくれたのでした!
私は嬉しさの余り、お礼のメールで既に別の職が決まったことを伝えたのですが、その後しばらく彼女とのメールの往復を経て、お茶などをする関係にもなりました。
面接で会った時に人間的に「合う!」と思ったのよ。後から聞いたら、あなたと会ってない社長が強硬に反対したらしいのよ!まあ、子会社だからウチ(本社)からあまり強くも言えないしね…でも、仕事決まっちゃったものね~。
女性の先輩として、いろんなことをざっくばらんに話せたりと本当に貴重な体験でした。
これをきっかけに、転職の面接は私にとって「一つの出会いのチャンス」にもなったのでした。
私の好きな人を増やすチャンスになるかも!…と思うと、面接もワクワクするようになりました。
その後もいろんな方と会いましたが、面接中に意気投合して、後に私のクライアントになってくれた方もいます。(笑)私が仕事を辞めた今は、一友人としての交流もしています。
私も、自分が採用した方の何人かとは今も繋がっています。既に元居た場所にいないのがほとんどですが、人の繋がりって仕事だけではなく人生を豊かにしてくれることを実感しています。
転職面接を攻略するための結論
転職の面接は怖がる必要はないです!
さて今回書かせていただいた「転職面接の攻略法のコツ」をまとめると、
- 書類(ES・履歴書・職務経歴書などを書く段階では、面接の心配はしない。
- 面接で大事なことは「遅刻せず面接に行く」「清潔な印象の服装で行く」「面接官に自分を好きになってもらう」の3つ。
- 面接官に印象付けるコツは「自分のキャッチコピーや特徴を印象付ける」「笑顔にさせる」
- 面接の段階から、面接官と良い人間関係を築けたら新しい世界が開けるかも。
- 落ちるときは落ちるから、後悔の無いように面接に挑もう。
・・・どうでしょう?面接に対してのあなたの苦手意識が変わると良いのですが・・・。
よくいろんなサイトでは「このように言おう」「こう言ってはいけない」といったHow Toが多いかと思いますが、要は自分の言葉でその仕事に就きたいかどうかを自問自答した結果が面接で言えれば、面接官は「あなたの人間味」を分かってくれると思います。
私は面接の際に多くの「優等生的回答」を聞いてきましたが、同じような回答のものはやはり埋没してしまうのです。
そこにあなたらしさがあれば、あなたを採用する理由ができます!
変に演じる必要は特にないのです。働くようになれば、あなたの素顔はバレますから!(笑)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
ちなみに、この圧迫面接に対する私なりの対処のカギは「目」でした。相手を澄んだ目で「すごく」しっかり見つめながら話すと、相手は圧迫面接しづらくなる傾向がありましたよ。