社会人から、英語をやり直せるもの?
これから始めても英語なんて習得できるのかな?
以前の記事で、「すぐ始められる英語のクイック学習」についてお話ししました。
今回は、私がリアルに語学勉強をした過去の過程と、実際にクイック学習の後にやってみた「しっかり英語を勉強する方法」をご紹介します!
今度こそ「本気で」英語をやり直したい方への、参考になると嬉しいです。
ちなみに私は、30代にやった”ほぼ独学習得した英語”で「英語で仕事をしたりしていた」のと、そして40歳で始めたスペイン語では「スペインでスペイン語でも仕事ができる」ようになりました。
私の英語学習挫折の過程
たくさんの例に漏れず、私も英語学習は数多く失敗してきました。
学生時代には「ほぼ効果なし」だった英語学習
中学生・高校生・大学と、トータル10年間を学校で英語の授業を受けてきました。文法や単語などの筆記は、受験対策もありかなりやり込み、実際には英語の成績も上位のほう(常にクラスで5番以内)でした。でも、ほとんど英語は話せませんでした。
大学では国際交流クラスも取って、留学生との交流もしてきましたが、英語自体はそれほど上達しませんでした。興味もあってESS(英語サークル)も下見しましたが、既に英語が話せる人ばかりで、気後れし断念しました。
イギリス留学を20代後半で決心した際に、一念発起して大学の英会話コースにも週1回で一年間通いましたが、それでも「ちょっと聞き取れて、あいさつ程度ができる」まででした。(実は結構スパルタなクラスだったので、あまり行く気が起こらなくて欠席も多かった…。)
・・・ホントに10年以上英語の勉強をしてきたのに、ほぼ「Hello」しか話せないレベルだったのです。
アラサーで語学留学した正直な感想
28歳でイギリス留学に行って、半年はカレッジに通い、半年はホテルでインターンをしてきました。
1年間イギリスで英語の生活をして、やっと「初級レベル」(相手の言っていることが分かり、簡単な意思疎通ができる程度)になりました。
ちなみに、当時一年間の私のざっくりとした留学費用はだいたい以下の通りです。
項目 | 支出先 | 金額 |
旅費・保険料(イギリスまでの渡航費) | 旅行代理店 | 50万円ぐらい |
学費(プログラム申請・諸手続き費用) | 斡旋業者と学校 | 50万円ぐらい |
ホームステイ半年分費用 | 受け入れ家庭に週払い | 英£1800~ぐらい |
1年間分予算(お小遣いその他すべての支出) | 食費半年分・移動費などを含む | 120万円ぐらい |
合計総支出 | 約250万円前後 |
・・・私は「ほぼ100%人生の休暇」で行きましたが、これが語学習得のための一大決心だったとしたら、ホントに割に合わないだろうな~と思います。
もちろん、イギリス滞在中はたくさんの”お金では買えない経験”をすることができたので、私としては今も行ったことを後悔していません。
でももし英語習得のことだけを考えた時、「20代最後の貴重な1年間」という時間と「250万円もの高額なお金」をかけて、結果として「初級レベルの英語」を習得しただけのことになります。
よく「留学すれば、周囲は100%英語の環境なので、自然に英語が身に付くだろう」と思うかもしれませんが、現実はそうではありません。(行くまでは、私もそう思ってました!)
現地でも会った、別の語学学校に通っていた日本人留学生の大半も、私と似たり寄ったりの状況のようでした。
英語習得メソッドは「ほぼ」どこも似ている?!
さて、イギリス留学から「初級レベルの英語力」で帰ってきた後に、外資系企業で働くことになった私は、今度こそ本腰を入れて英語を習得しなければ!と思いました。
ただ、自分には「ある程度の英語力」が無いことが不安だったので、とにかく英語の土台を作ろうと、前述の「英語のクイック学習」を実行し始めたのでした。
実は、以前英会話学校に勤めていた時に、自分の学校はもちろん、様々な競合他校の「英語学習メソッド」をいくつか差別化のために勉強していたのと、実際に英語が話せるようになった生徒さんや友人のことなどもいろいろ考えました。
それらのことを踏まえて、私なりにした「まとめ」は以下の通りです。
「繰り返し」「継続」、残念ながら、やっぱり語学習得に一足飛びの魔法は無いんですよね・・・。
私が実践した英語勉強法【ほぼ完全独学5ステップ】
ということで、私は様々なメソッドから勝手にピックアップした「ポイントの押さえ方」を自分の英語学習に利用することを考えました。
当時の私は、ものすごく忙しい仕事の合間になんとかとにかく早く英語を習得しなければならなかったので、とにかく真剣にいろいろ模索しました。
すべてのメソッドで重要とされる分野、「聞く」「読む」「書く」「話す」のそれぞれの攻略方法を考えました。
また、イギリスのホテルインターン中に「私の英語力が伸びた要因」(スタッフハウスの環境改善のために鬼と化した話)を思い出して、最後の「考える」項目を足してみました。
1.英語を聞く Listening
どのメソッドでも一番重要な位置づけになっている「聞く」。よく、ListeningとかHearingとか言われていますが、「注意を持ちながら聞く」のも「聞き流す」のも、できるほうをその時の気分に合わせて「毎日実行する」ことにしました。
前述の「クイック学習」はイギリスからの帰国以降、実は何年も続けていたのですが、やはりアレだけでは話せるようにはならなかったです。
そのため、当時の私の英語力のためにもう一歩進む必要がありました。
とにかく毎日仕事に疲れていたので、「やりやすく、気楽にできること」「続けられること」重視で毎日の生活の一部に英語を聞くことを入れることにしました。
とにかく、ひたすら仕事以外でも「英語を聞き続ける」環境を作りました!
実は兄弟と一緒に「聞き流し系の教材」も試したのですが、私はあれでは全然ピンと来なくて…やはり人によって向き不向きがあるんだな、と。(ちなみに兄弟も挫折。)
2.英語で書く Writing
手で書くのもいいですが、今は仕事でのパソコン作業でもそうですが、タイピングで英文を書けるほうが需要があります。
このタイピングによる英語筆記の上達には、私の場合は最初は「メール」が効果的でした。
私の場合は、イギリスで知り合った人との交流がずっと続いていたので、英語の手紙やメールを書いたりすることが多かったです。送信前に読み返せたり、何度も修正できるのが便利ですよね。分からない単語や、スマートそうな常套句などを事前に下調べして、できるだけ使うようにしました。
時々英文チャットもしたりしましたが、「チャット」はリアルタイムで反応しなければならないので、最初は大変でした。でも、メールで長文が書けるようになったころから、チャットにもそれほど苦労しなくなりました。
ただ、書くためにはそれなりの語彙力が必要なので、この語彙力の伸ばし方次第で「書く」パートが格段にUPします。(語彙力の伸ばし方は、次の「読む」で!)
3.英語を読む Reading
そして、前述の「書く」の時に必要な語彙力をつけるのには、これが必須です。
当時、平日では仕事で英文の書類やメールを読んでいたので(当時の私にはかなり疲れる作業…)、難しいものは「もう無理」と頭が拒否していました。
ちなみに仕事関連の英文は、日常業務だと決まってくるので語彙の幅が限られます。
そのためやはり「普通の英文を読む」量は必要…と感じたので、自分にノルマを課しました。
「1か月で、英語の本1冊」
というノルマを作り、これだけは絶対達成するようにしました。
時間的に忙しくなると、読めなくなってしまうのが本…。 最初から欲張ると私の場合はすぐ飽きちゃいそうだったので、最初は薄いパンフレット系の本からスタートしました。 でもだんだん小説などを読むようになったころは、最悪月末の週末でほぼ1冊読み切る!などの無理矢理もしながら(苦笑)、なんとか達成していました。全部読んでも意味が分からなかったりぼやけていたら、翌月に再度その本を「課題図書」的に再度読み込んでました。
そして、もう一つの「読む」は、「聞く」パートでも挙げた「帰宅後から寝るまでの、好きな英語ドラマのDVD視聴」の英語字幕です。
このDVDを見る時には、必ず「英語の字幕」で見るようにしました。
当時は、コレ↓を毎晩見ていた時期がありましたねえ。。。
出典:YouTube
既にご存知かもしれませんが…一応、念のため。
ご存知のこの「Sex and the City」は、アメリカでよく使われている言い回しや、友達同士・男女の会話が多いので、雑談に使えるちょっとひねった表現や、交渉などの仕事の進め方の参考にもなりました。
キャラクターに合わせての表現(強めのビジネス表現はサマンサやミランダ、流行り言葉はキャリー、上品そうな言い回しの多いシャーロット…など)も、実はちょっとだけ真似しました。
もちろん、恋愛で使える表現も満載なので・・・いろいろと汎用がききます。ちなみに女性だけではなく女性が考える男性側の「口説く」表現も沢山あったので、男性こそ見るべきかも!(笑)
4.英語で話す Speaking
・・・使える英語力を身に付けるには、実はこれが一番重要でした。
「聞く」「読む」「書く」でインプットした分のものをアウトプットするために、英語を話す機会を自分なりに最大限増やさなければなりません。
私の場合は、幸い当時ちょうど職場自体が英語必須で、仕事も上司への報告も雑談も全部、英語でしなければいけない環境でした。
これは、私の英語学習には最適でした。日々同僚に鍛えられ、上司や業者と交渉し、ヘッドオフィスとも喧嘩をしたり…と言う状況は、本当に英語のための「トレーニング場」というよりも痛い思いもした「戦場」でした。。。
そして、週末も外国から来た友人達のガイドをしたり、とかなり意識的に英語を自分の言葉として使うことで初めて私は「英語力」を実感しました。
・・・もちろん、みんながみんな日本で働いていてこんな環境は望めません。
これまで英語を習得してきた友人達は、この環境を作るために、英会話学校や英語クラブに入ったり、英語カフェに行ったり、外人の恋人を作ったり(実話)…と様々な努力が必要でした。 でも今は、望めばいつでもどこでも、日本にいてもいなくても享受できる「英語環境」を作ることが可能です!ネットのおかげで、ホントに便利な世の中になりましたね~!
5.英語で考える Thinking
場面や様子に合わせて「英語」で考えて「自分の言葉」として話す。
一見普通のことですが、私が独学で一番苦労したのがこの部分でした。
なかなか頭の中で意味合いやタイミングなどに合った文章が構築できず、「これを言おう!」というのが浮かび上がってくるのがズレて時差ができてしまったり…と悩みました。
そのため、この部分のために一時期「家庭教師的な英語講師と話す」スタイルのサービスを使ったことがあります。この部分は、一方通行の発語ではなく、双方コミュニケーションの場数によって培われるものです。
友人と話したりするときも、これを意識するばかりに緊張感を持って話さななければならなかったし…と余計な疲労もありました。(雑談の後は一人で反省会・・・苦笑)
「考えたことを自分の言葉として話す」ことは、英語であっても日本語であっても、二人か複数のコミュニケーションでなければ「自然な形で身に付ける」ことが出来ないと、私は感じました。
でも、これが一度自分のハマっていけば、実はもう「英語がデキる」と言える(そして周囲も思う)レベルになるんですよね!
そんなに手が掛けられない…だから「抜け道」活用!
英語は今度こそ習得したい。それでもやはり時間が無かったり事情があって、
- 聞くための英語素材が自分で用意できない
- ネイティブと話す環境なんて無い
- もっと簡単に、手っ取り早くビジネス英語を学びたい
などの方には、今あるネットやアプリのサービスを上手に活用してもいいと思います。
最近では、ネットやアプリで自分の好きな時間に「英語環境」を作り出すことができるだけではなく、私がやったように一人でいろいろ準備しなくても、カリキュラムに乗っかっていけばいいものなど、労力を掛けずに進められるものもあります。
いろんな英語学習サービスがあるので、自分に合ったものを選んでみてはどうでしょうか?
私が独学していた当時は、「英会話学校」「TOEIC専門の塾」などに現実に通う必要があったり、通信教育的な書面での勉強…と言ったものが主流でした。。。私の「こういうのがしたい!」と言うスタイルが無くて、結局自力でインタビュー音源を集めたりしてたんですよね。 最近見つけたもので「え~!昔あったら使ってたのに!」というものがあって、ウラヤマシイ!
「継続は力なり」は本当!
今回は、私が実際にやった「英語を独学で習得した勉強法」をご紹介しました。
そう、高いお金と時間を費やした留学なんかしなくても、日本に居ながらにして英語は話せるようになれるんです。
ちなみに、40代でスペイン語を始めなければならなかった時も、これを思い出してほぼこの道筋をやってみました。ただスペイン語に関しては、最初から英語ほどのやる気がなかなか出なかったため(苦笑)、しばらくしてから現地にある外国人のためのスペイン語クラスにも通いました。
ちなみに、スペイン語の海外ドラマは「Hispania」(ローマ時代のスペインのドラマ)と「Isabel」(スペインのイザベル女王のドラマ)をひたすら見てました。なので、スペイン語的にも当時の私の話し方や語彙は「ちょっと時代劇」掛かっていたそうです。そう、スペインでも時代劇好きなのよ~。(笑)
でもやってみて思ったのは、語学を習得しようと思った時が「やる時」なんですよね。
10代から70代ぐらいまでのクラスメイトと共に学びましたが、年齢に関係なく、やる気さえあれば語学取得はできる!ということでした。
もし英語ができれば、英語圏はもちろん、英語圏でない所でも使えますし、旅行でも友達作りでも仕事でも転職でも、いろいろ応用・活用が可能ですよ!
もし英語に挫折した経験があるなら、ぜひこれを機会に「英語リベンジ」、どうでしょう?
私は、語学のおかげで仕事も転職も、人生まで変わってしまいました。 でも、視野も世界も広がって後悔なく楽しく暮らせているので、「何かを変えたい!」と思っている人にはおススメしたいです!
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
私が考えた「語学留学の失敗」の理由は・・・
・・・やはり、「ある程度の英語力」の基礎があって初めて、その上に積み上げることができるものだということを、後に実感しました。