やっと決まった念願の海外駐在!「やった~!」
・・・さて、英語を含む語学力は、最低限どのくらい必要なのでしょうか?
将来海外駐在をしてみたい人や今後海外赴任になりそうな人にとって、海外でどれくらいの英語力が必要なのか具体的に知ることができたら、早い段階から準備をしていけますよね。
海外で仕事や生活をするには、最低限どれくらいの英語力が必要なのか、シチュエーションを交えて「この程度あらばイケる」という目安を説明してみました。
また、私が実際に体験した「海外での仕事の進め方や信頼関係を気付くポイント」なども上げてみました。
海外駐在を成功させるきっかけや是非今後のために、参考になれば嬉しいです!
夢の海外駐在!英語力はどれくらい必要?
海外駐在する上でどれくらいの英語力が必要なのか?
ぶっちゃけ言いますと、「英語圏か?非英語圏か?」「駐在先での職種」「駐在先の取引相手」によるところも大きいです。
駐在先が英語圏か非英語圏か
駐在先が英語を母国語とする国であった場合、やはり英語力は現地レベル(ネイティブ)が求められるでしょう。
なぜなら、現地の人は英語が母国語なので、当然普段使われる英語も話すスピードもネイティブレベルです。
それに比べて、非英語圏の場合はそこまで高い英語力がなくてもだいたい通じる場合が多いです。
というのも、現地の人も英語ネイティブではないので、お互い母国語でない英語の使い方などで通じ合うものもあったりします。
例えば、今私が住んでいるスペインでは、ビジネスだけにおいていえば、大都市のほとんどで英語が通じる場合が多いです。また観光業などが盛んなため英語が話せる人が比較的多くなってきました。 もちろん、コミュニケーションの面を考えると現地語(スペイン語)にはかないませんけどね。
語学の必要性の度合いは駐在先での職種による
赴任した先での、職種や立場によっても語学の必要度合いは異なります。
例えばあなたが英語圏に営業職で赴任する場合、現地の顧客や業者と商談を成立させないといけません。その場合は、相手に合わせてある程度洗練された会話ができて、商談をまとめる「英語+α」のスキルが必要となってきます。
一方、あなたが現地の工場の技術職で働く場合、日常的な英語力よりも技術的な専門用語や単語などをしっかり頭に入れていく必要があります。日本から赴任する以上、ある程度の専門知識を持っているはずなので、それを現地でどう伝えたら分かりやすいか、などの工夫も必要かもしれません。
取引相手が現地企業か日系企業か
現地での取引先が現地企業なのか、日系企業なのかによってもかわってきます。
現地の企業との取引では、英語(もしくは現地語)での交渉するためのスキルを必要とします。
しかし、取引先が日系企業の場合、例えば、大手自動車メーカーが海外に工場進出した場合、関連する部品メーカーや商社、物流関連の会社も海外進出する場合があります。
こうなると、取引をする相手はあなたと同じように日本から赴任した日本人相手となり、英語よりもむしろビジネスにふさわしい日本語と日本的な部分が必要とされる部分があるかもしれません。
それでも現地担当とのコミュニケーションは絶対必要になるため、現地語ができない以上は当然ある程度の英語力は絶対必要ですよ!
夢の海外駐在!「ある程度の英語力」とは?
海外赴任先で、「とりあえず必要なレベルの英語」の目安として以下のように考えてみました。
【日常英会話】(例:駐在員とその家族、留学生、など) 日常の買い物から、道や乗物の案内を聞いたり、簡単な挨拶やちょっとした雑談ができる。英語で情報収集ができるようになればかなり助かるはず。対人コミュニケーションに必要不可欠。 【ビジネス英会話】(例:駐在員などの海外赴任者、海外で働く人、など) 仕事を進める上での専門用語と頻繁に使う単語などは必須。仕事上のオーダーなど、円滑に進めるための表現を覚えておくと便利。(日常会話でも応用可能。)
日常英会話レベルをTOEICでいうと最低限どのくらい?
日常英会話レベルとは英検では3級、TOEICでは500点が日常英会話をある程度理解できるレベルです。
これは中学卒業程度の文法力と言われています。中学卒業程度の英語文法があれば、最低限の日常会話は問題ないと言われています。
ただ、英語によるコミュニケーションを様々な人と取っていくうえでは、最低限英検2級、TOEIC600点は欲しいところ、とも言われているようです。
ちなみに企業が海外営業部の採用で目安にするところはTOEIC470~900点以上、外資系にいたってはTOEICの点数より実際の英語面接などを行って判断しています。
また海外営業部への配属で目安となるTOEICは平均750点以上とのこと。
ただし、文法が分かるのと実際に英語を聞いて受け答えができるのは別ですよね?
ここでの注意は、日本人にありがちなTOEICのスコアだけ上げる勉強の仕方では、日常英会話はできるようにならないということです。
要は「TOEICだけではなく、違う目安も必要」ということ。
ということで、この後「このぐらいできればイケる!」という具体例などで説明してみますね。
ただ、TOEICの勉強を含めて、普段からヒアリングとスピーキングにも力を入れて勉強することで、海外赴任をした時の最初の苦労はかなり減らせますよ!
「TOEICスコア800点以上」ということで面接に入った時に、英語で雑談を振っても全然話せなかった…ということも実は結構ありました。これ、実は「日本の採用あるある」です。。。
なので私も実務で英語を使うポジション応募の際には、必ずネイティブ同席で英語面接してもらってました。(そんな私もひとりじゃ不安で。。。汗)
夢の海外駐在!日常英会話が必要になる場面
海外生活をするあらゆる場面で必要になるのが、「日常英会話」です。
主に
- 英語圏なら「現地で日常生活をするため」
- 職場での現地社員との信頼関係を築き、仕事上の円滑なやりとりをするため
- 現地の取引先との確実なコミュニケーションのため
などで必要です。
現地で生活をする
海外である以上、買い物一つにしても当然日本語は通じません。でも、使う頻度の多い英単語さえ分かれば何とか通じるものなので、あまり心配することは無いでしょう。
もし英語圏でない場合には、必要最低限の現地語の単語を準備しておくと、何かと便利です。
例えば、私のいるスペインでは、マドリッドやバルセロナの大きなお店などではほぼ英語が通じましたが、小さなお店やちょっとその大都市を出たところでは、通常スペイン語オンリーです。
まだスペイン語が話せない時、スペインの人にも分かりやすそうな英語の単語などを使って買い物するのは結構大変でした。
スペインの八百屋さんで、英語で「Carrot(キャロット:にんじん)」と言っても伝わらず、「échalote(エシャロット:匂いきつめの小ぶりのネギのような野菜)」を出されて困惑し、結局仕方なく買って帰った…という苦い経験があります。(すごく探してくれ説明も沢山されたので、もう断れる状況ではなかった。涙) ちなみにスペイン語の”にんじん”はZanahoria(サナオリア)です。(全然違うのです!)
また一方、日常で会う現地の人と仲良くなったり交流をしたいと思うなら、英語圏ならある程度の自分の感情やちょっとした冗談を言える程度の英語を習得する必要があります。(英語圏でない場合もその程度の現地語と英語ミックスができると便利!)
やはり友人ができると、伝えたい気持ちでやる気も出て、語学習得は格段に伸びが早いです。
職場での円滑なやりとり
日系企業からの駐在員は、日本からの現地責任者として現地社員をマネージ立場で着任する場合もあります。
そんな時、一人で赴任して現地社員とのコミュニケーションなどが取れないとなかなか信頼関係は築けず、現場をまとめることも難しくなってきますよね。
折角それなりの役職で着任するなら「タイトルだけの、日本からの責任者」ではなく、「一緒に働く仲間」としての連帯感を感じられるような存在になりたいものです。
会社ですので指示のトップダウンはある程度通りますが、日本のように忖度したり思いやったり先回りしたり…といったことは通常、海外では期待できません。
まずはカジュアルなコミュニケーションから頻繁に片言でも話しかけたりするしかないと思いますが、例えば相手の方が英語がデキる時でも、落ち込まずに英語以外であなたの存在感を示してみましょう。
英語に自信が無くても、仕事やマネージメントなどをしっかり頑張っているところを見せれば、あなたが仕事上信頼できる存在であることは示せます。
信頼関係が築けてはじめて、お互いに「これをすると相手が喜んでくれそうだ」といった人間的な配慮も可能になります。
そして、それは英語がすごくできるからといって簡単に築けるものではないのです。もちろん、英語が凄くできればアドバンテージは早めにとれることは確かですが。
向こうがしなければ、こちらから「日本のように忖度したり思いやったり先回りしたり…」を現地でやってみると、意外に良い方向で作用する場合もあります。(もちろん、ケースにもよりますが…) 言葉は違っても同じ人間!という気持ちで正直に当っていけば、伝わる人には伝わります。 もし伝わらない人がいてもどうかあまり気にせずに!「そういう人もいる」と、ある程度の諦めも自分の精神衛生のために必要な時もあります。(私は結構ありました。。。)
もちろん、この機会に日常的に困らない英語力の向上を頑張れば、あなたの仕事や将来にも必ず役立つことは間違いなしです!
現地取引先との確実なコミュニケーション
3つ目は、取引先との仕事上の信頼関係構築のための日常英会話です。
取引先との商談をするにしても、あなたが赴任してきたばかりなら、信用できる相手なのか、話が通じる相手なのかも先方はわかりません。
仕事を円滑に進めるためには相手から信頼を得て、「きちんと話ができる」と思ってもらうことが大前提になってきます。
商談の際の雑談などももちろん大事ですが、「あなたが仕事相手として信頼できる(信頼したい)相手である」ことを印象付けるのが、結局は仕事上のアドバンテージを取ることにもつながります。
また、既に世界中で日本人の「接待好き」は広く知られているので、さまざまな”トラップ”にかからないためにも「酒席のコミュニケーション」には十分気を付けましょう。(特に男性!笑)
もちろん参加して楽しむことも一つの経験になりますし、なによりお酒の力で不慣れな英語も話しやすくなり、お互いにグッと距離が近くなるのは確実です。お酒のおかげで、慣れない言語でもコミュニケーションが円滑になったり、また固い人も酔うと柔らかくなって話しやすくなる場合も。
昔から私生活でも仕事でも、私にとってお酒は「語学の薬」!(愛してます♡) 私はプロジェクト終わりなどの打ち上げ系は最大限に活用し、次の仕事につなげていました。
ただ、楽しいあまり、飲み過ぎたり余計な約束などすることには、十分くれぐれも気を付けてくださいね!(特に男性!笑。大事だから二度言いました。)
夢の海外駐在!ビジネス英会話が必要になる場面
現地で仕事をする上で必要となってくる「ビジネス英会話」ですが、実は日常英会話より簡単かもしれません。
なぜなら
- 表現方法や言い回しのパターンが主流
- 話す内容や目的、話しの流れや着地点がわかりやすい
- 専門用語や関連用語が使われる
からです。
確かに、話がどんどん広がったり横道にそれたりする日常会話より、分野が限られてくるので集中しやすいです。
これを踏まえて、ビジネス英会話の準備をしておくと、何かと役に立ちます。
まずは自分の専門分野の専門用語や単語、表現方法を丸暗記しておいた方がいいでしょう。
あなたが仕事で使いそうな表現を重点的に集めていけば、仕事ですぐ使えます。
事前に準備ができていれば、赴任早々でも仕事を進めることが出来て、現地社員との関係にも集中できますよね。
あとは現地で、実際に使われる表現や単語を見聞きしモノにすれば怖いものなし!です。
その職場や職種だけに通じる隠語なども交えられれば、現地に馴染むのもそう遠くないかもしれませんね。
商談などでも、共通の専門用語と数字さえしっかり押さえられるなら、余裕を持って話を進められますよね。
私の元同僚が外国人との商談でやっていいなと感じたのは、「必ずメールで復唱して再確認」というスタンスです。 メールで送れば証拠も残せる上に、数字の桁間違いも誤認識も、一緒に見直せます。 彼曰く、「一度、英語で聞いた認識違いで大失敗したから、怖くて編み出した技」なんだそうです。彼のメール確認の「話術」がスムーズでいつも「うまいな~!」と唸ってました。 確かに確認がしっかりできれば、多少英語に自信が無くても乗り切れそうですね~!
夢の海外駐在!成功するカギは日常英会話!
夢の海外駐在の為に必要となってくる英語力について書いてきました。
最低限必要な英語レベルもTOEICの点数で示しましたが、これはあくまで目安です。
TOEICの点だけに焦点を合わせるのではなく、日常英会話も鍛えていくことで、おのずとTOEICの点も上がってきます。
なにより、駐在員として活躍するためには現地社員や取引先の人とのコミュニケーションが重要です。
それを踏まえた上で、海外で仕事を視野に入れた英語力アップを目指してみてください。
いまはグローバル化が進む時代です。あなたが世界で活躍する日は、そう遠くないですよ!
ぜひ今から備えておきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!