海外赴任がきっかけで離婚・・・実は結構多いんです。(汗)
知り合いの夫婦が離婚したり、夫婦関係がうまくいっていない友人の相談に乗ることもチラホラ…。
海外赴任は離婚のリスクも高いらしいんです。
そこで今回は、海外赴任をしたことで離婚の危機に陥った友達の体験談と、ケースごとの打開策をご紹介します。
離婚の危機から免れたい方や、解決策・参考などを探している方はぜひ読んでください。
ケース①:海外で孤独感にさいなまれる
夫の海外赴任に帯同してきたAさん(女性)。
もともと英語や海外にも興味があり、赴任先のフィリピンでの生活もわりと楽しみにしていたそうです。
そんなAさんでも、赴任生活開始早々、孤独を感じていたそうです。
Aさんがフィリピンで孤独感にさいなまれた原因は、次のようなことでした。
- 思ったことを吐き出せる家族や友達がいない
- 働けない
- 忙しい旦那さんを頼れない
日本にいると家族や友達にも会いやすいですよね。
仕事のグチや悩みについて、友達と話しながら飲むのが好きだったAさん。
そんなAさんにとって、近くに友達がいない環境は、思っていた以上に寂しいものでした。
駐在妻は働けないため気分転換もできず、悶々とする日々。
Aさんの夫も慣れない現地で赴任した早々のため仕事が大変で忙しく、あまり話さえできない状態だったそうです。
フィリピンでの慣れない生活により孤独感にさいなまれ、生きがいを見失ってしまったAさん。
親身になってくれないと夫を恨み、実際に夫とも離婚について話をしたそうです。
取りあえず、まずは二人でもう少し現地でやってみよう、という話になったそうです。
Aさんがとった打開策
本気で離婚まで考えていたAさん。
でも、今の心理状態が必ずしも夫が原因ではないということに気がついたそうです。
そう思ったAさんは決意しました。
この2つをしたことで、少しずつ、家以外の居場所ができていきました。
現地の友達を作る
まずAさんは、現地にいる日本人を探すことよりも、現地の人との交流にチャレンジしたそうです。
積極的にいろんな場所で話しかけたり、現地の人と交流できそうなボランティア活動やコミュニティに参加したりしたそうです。
そのような場で現地の人と仲良くなり、友達の輪が広がっていったそうです。
英会話が不安で現地の人となかなか仲良くなれない人もいますよね。
でも、日本のことに興味がある人やちょっと日本語を知っている人などもいたので、そういった人をきっかけに、自分でも積極的に交流していったんだそうです。
日本語に興味を持っている人や少しでも話せる人だと英会話の練習もさせてもらいやすいし、楽しんでいろいろ話も弾みますよね!
もし、英語に不安がある人はこちらを参考にしてみてください。
夢中になれる趣味を探す
日本でもやっていて好きだったヨガを、フィリピンでも挑戦することにしたAさん。
仲良くなった現地の人に教えてもらい、ヨガのワークショップに行きはじめました。
現地でできた友達と趣味のヨガが相乗効果を生み、1人の時間も楽しめるようになりました。
孤独を感じることも減って、落ち着き始めた夫との仲も改善していったそうです。
そのおかげで、Aさんご夫婦は離婚の危機を免れました。
自分は大丈夫!と思っていても、海外生活での孤独やホームシックは侮れません。 …実は私も、まさかのホームシックで落ち込み体調を壊したこともあります。
ケース②:単身赴任中の浮気…
今度は、単身赴任中の夫の浮気が原因で、離婚を考えたBさんのお話です。
Bさんの夫は、フランスに1年ほど単身赴任をしていました。Bさんは娘さんの教育と自分の仕事のために日本に残ることを、夫婦の話し合いで決めました。
赴任した最初の頃は頻繁に連絡を取っていましたが、仕事が忙しくなり連絡の頻度が減ったそうです。
慣れない生活や仕事に向き合っている旦那さんを気遣い、連絡するのを遠慮していたBさん。
・・・なんと、Bさんの夫は現地でフランス人女性と浮気していたんです!
「気遣いが裏目に出るなんて…」と、Bさんは凄くショックを受けました。
夫のことを信じられなくなり、「離婚」の2文字が頭をかすめたそうです。
Bさんがとった打開策
それでも、離婚の選択がなかなかできなかったBさん。
夫が日本に帰国しないことには離婚の話し合いもきちんとできないと考え、悲しみや裏切られた気持ちを伝えて、帰国時に話し合う約束をしたそうです。
夫の単身赴任は1年と決まっていました。
夫の帰国後、夫婦で話し合いがもたれ、Bさんご夫婦は離婚。夫もBさんの気持ちを尊重してくれたようで、円満に離婚できたそうです。
さらに、Bさんは一念発起して起業したんです!
「元夫と今後は、”娘の親”というスタンスで関わることにしたの。」と言うBさんは、笑顔でした。
このケースでは離婚に至っていますが、Bさんは「ある時、娘から”お母さん笑ってない!笑ってほしい!”と言われたのが決断のきっかけになったんです。」と話していました。
離婚の危機も決断も様々。円満に今後の関係も続けていこうという姿勢は凄いなと感じました。
フランスなどのヨーロッパの多くの国では、浮気相手に対して慰謝料などを請求することは実は一般的に稀なんです。(夫婦間で婚前契約などがある場合を除くようです。) 裁判関連がとにかく長く複雑で何かとお金がかかるという理由もありますが、「結婚・離婚事体が日本のように簡単ではない」ので、事実婚が多いのも理由かも。
ケース③:ストレスのぶつけ合いで疲弊
環境の変化はストレスが溜まりやすいものです。
ましてや国が変わった環境となると、ストレス要素はたくさんあります。
私の知人で、夫の仕事の関係で海外に暮らすことになったCさんは、そういったストレスが原因で離婚の危機に陥りました。
Cさんにとってのストレスは、夫の赴任先での
- 自分の英語力のなさに落ち込むこと
- 様々な手続きの勝手の違い
- 買い物・運転するのも一苦労
- 何かと助けが必要な自分の状況 など
Cさんは英語は好きでしたが、それほど英会話ができる状態ではありませんでした。
そのため子供の幼稚園入学手続きなど、難しい英語でつまずくことも多く、帰宅後の夫を頼らなければいけない状況。
手続きだけでなく、買い物の場所や運転の仕方など、日本とは勝手が違う数々のことでストレスが溜まっていったそうです。
妻は生活全般、夫は慣れない仕事のストレスで、お互いに余裕がなくなり喧嘩が耐えない状況になってしまったんだそうです。
日本にいるCさんの元同僚が楽しく働いている話を聞いて、結婚している意味がわからなくなったと言います。
Cさんがとった打開策
子供がいる状況のため、離婚したり日本帰国するなど、すごく迷ったCさんは、打開策がないか必死に探しました。
そしてCさんを救ったのが、現地でストレス発散のために始めたキックボクシング。
キックボクシングが必ずしもいいということではなく、ストレスを発散することで心のゆとりを生み出せたことが効果的だったといいます。
そして、「ありがとう」「お疲れ様」といった言葉がけから気持ちを言葉にすることを意識したことで、夫との会話もだんだん増えていき、夫婦関係も改善していきました。
ケース④:経済的な不安
夫のオーストラリア赴任に、家族帯同でサポートすることを選んだEさん。
さまざまな期待と希望を持って赴任してきたオーストラリア。
夫と一緒に渡航する場合は通常、家族は「帯同ビザ」というビザを取得することになります。
家族帯同ビザは就労ビザとは違い、現地で働くことはできません。
折角のオーストラリア生活なのに、何だか気分的にどんどん落ち込んでいったそうです。心がどんどん狭くなり、サポートもままならない自分が嫌で、結婚している意味を見失ったそうです。
Eさんがとった打開策とは?
と決意して、「今の状況でデキること探し」を始めたそうです。
離婚を救ったクラウドソーシング
Eさんが見つけたのは「クラウドソーシングでの在宅ワーク」でした。
クラウドソーシングとは、インターネットを介して仕事を得るサービス。
クラウドソーシングは日本の仕事を受注し日本円で給与が入るため、海外企業で働くという扱いには当たりません。
そのため、就労ビザがなくても仕事をすることができます。
「納税管理人」を親戚や税理士にお願いすれば、税金の支払いを代行してもらえます。
在宅ワークで得られる収入はまだそれほど多くなくても、収入を得ているというEさんの気持ち的に、少しずつ「ゆとり」が持てるようになったようです。
先日、Eさんが自分で得た収入から「夫にご馳走」したら、夫にすごくびっくりされて改めて感謝されたんだそうです。
実は私も似た経験が…。収入や仕事が無い、ということは専業主婦前提で結婚したとはいえ、これまでの自分と違う「経済的な不安定さ」は、意外にストレスになるんですよね。
離婚の危機を乗り越えるために!
離婚の危機は、いろんなところに存在しています。
特に海外赴任に関しては、今回挙げた例だけでも
- 赴任先に帯同した妻の孤独感は侮れない
- 意思疎通が難しいと夫婦関係に影響する
- 単身赴任の場合、信頼関係の崩れが離婚の入口
- 夫に帯同した場合、妻は仕事ができない
・・・などがありました。
もちろん、結婚の数だけまだまだいろんなケースがありますが、「ちょっとした不安」「ちょっとした孤独」が意外に大きな問題を後々引き起こすきっかけになっていることが言えます。
そういった「小さなきっかけ」を見逃さずに、夫婦二人で本当にしっかりと話し合い、気持ちを伝え合い、二人の信頼関係を大切にすることが大切だと感じました。
私も、これまで多くの海外赴任や国際結婚の先輩方にたくさんのアドバイスをもらってきましたが、いつも言われるのは「片方だけの努力じゃなく、お互いに努力ができる相手じゃないと!」 …すごく身に沁みます。。。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!